中国人向けのサイトを作る目的
インバウンド観光事情
日本に来る中国観光客は、旅行して、良質な日本製品を爆買いして帰国する。
日本の旅行業事業者、電気製品・化粧品・健康食品製造販売業者や販売店などにとってかなりの収入源になっているはずです。
観光庁のデータによると、日本に来ている観光客の約28%は中国人であり、そのうちの約62%はリピート客という事になります。
・出典(左):訪日外国人の消費動向(国土交通省観光庁)
・出典(右):訪日外客数の動向(日本政府観光局)
即ち、日本に複数回来ている中国観光客は、全外国人観光客が100人いれば少なくとも15~18人いるという計算になります。
リピート客の確保と中国にいる潜在客の取得
中国観光客が帰国後、「日本のここが面白かった!」「この商品は日本で買った方がいい!」などと、将来さらに日本に来るか、家族や友達に宣伝することによって興味を持たせ、その結果観光地もしくは商品の売り上げ増加に繋がります。
これらの中国人をフォローし、情報発信し続ける必要があるため、中国人が中国にいる時にも日本の情報を手に入れることが出来るコンテンツが当然必要の為、中国語のWebサイトを作る企業は多いでしょう。
これはWebマーケティング的には非常に正しい事です。
しかし、ちょっと待った!
貴社の中国語Webサイトはちゃんと中国にいる中国人に見られてますか?役立ってますか?
貴社のサイトが中国で見れない/凄く遅い理由
中国のネット検閲
既にご存知の方多いと思いますが、中国大陸のインターネット環境だと、海外のサイトが見れない事がよくあります。
社会主義価値観とか中国共産党の事情とか…
(本サイトはさくらレンタルサーバーを使用しているのでこれ以上語るのは規約違反になりますのでご了承くださいorz)
詳細は下記リンクからご覧ください。
中国のネット検閲(wikipedia)
日本にあるサイトが中国で見れないわけではない
とは言え…海外のサイトだからと言って中国で見れないわけではありません。寧ろ日本企業や地方団体を含む殆どの海外サイトは中国大陸でも普通に見れます。
見れないのは、社会主義価値観とか中国共産党の事情とかに都合悪い大手サイトや大手サービス(所謂出禁メンバー)に対して、IPアドレスブロッキング・DNSフィルタリング・URLフィルタリングを行う故に、中国大陸では閲覧や利用が出来ないわけだ。
勿論、出禁メンバーの閲覧が出来ないほか、もし関係ない貴社のWebサイトがこれらの出禁メンバーのリンク・機能などを埋め込んだ場合、中国側からの閲覧に相当悪影響(ブロックされるか、とてもとても遅くなるか、少なくとも埋め込んだリンクと機能が使えず本来のサイトの機能が発揮しない)を受ける事になります。
では、ご存知の方も多いと思いますが、ここで改めて出禁メンバーを確認としましょう。
ネット検閲での出禁メンバーリスト
では、出禁メンバーをまとめま~す。
因みに、VPNを持っている在中日本人駐在員はこの件と関係ありません。VPNは出禁メンバーを隔離するフィルターを通過するためのものだからです。
全てのGoogleサービス
- Google 検索サイト自身
- Google サイト内検索ボックス
- Google Map
- Google+、Google Form、Google Analyticsなどなど…
- Google ホストの jQuery ⇒ 結構忘れがちなので、後でもう一回説明します
SNS
- LINE
その他
- Yahoo! JAPAN 、ニコニコ動画などの日本サービス
- Xtube、Xvideos、FC2などの18禁サービス
忘れがちなjQuery問題
上記でも言いましたが、サイトでjQueryを記載する際に、これを埋めてる方は殆どだと思います。
Webサイト制作やプログラミングやられてる方すぐにわかると思います。
そうですコレが結構NGです。
サイト内のjQueryが全て動かないだけで済みません。
Webサイトのheaderが読まれてる時に、ここでこのコードがフィルターに引っ掛かって止まります、それが30秒ぐらい続いてタイムアウトしてやっと次へ進みます。
結果からすると、サイトを読み込むのに30秒以上かかります、しかもjQueryが全部機能しない。余裕で離脱しちゃいますよね?
もし中国語サイトにGoogleホストのjQueryを使用していた場合、必ずheaderから消して、自分でjQueryを埋め込みましょう!
jquery-3.3.1.min.jsをダウンロード
補足:
現在headerに埋め込まれている Google Analytics と Google Search Console など、現時点では問題になっていませんが、将来突然問題が出ないとは言えないので、今のうち消した方が無難です。
代替案は baidu analytics (百度統計)
百度統計公式サイト
日本語記事(すずろくブログ)
でもこれを運用するのはなかなかハードル高いですね。
社内に中国語が分かるWeb担当者がいないとなかなかキツイ(汗)
出禁メンバーの代替案
出禁サービス | 代替サービス |
Facebook、Twitter、Instagram | |
Google Map | Baidu Map |
LINE | |
Google Analytics | Baidu Analytics |
Youtube、niconico | Youku、bilibili |
尚、動画に関しては、youku動画やbilibili動画を利用するのは日本企業にとって結構ハードルが高いので、短い動画であればMP4を直接埋め込んだ方がいいかもしれません。
サーバー事情
では、サーバーに関してはどうでしょう?
上記中国大陸で問題になりそうな要素を全部クリアした前提で、サイト表示速度での話です。
結論から言うとサーバーが中国にあるのがベスト
しかし、中国のサーバーでサイトを運用するのに条件があります。
- ICPライセンスの取得
- 中国法人が必要
ICP(Internet Contents Provider)ライセンスは中国国内にサーバーを設置、ホームページを公開するのに必要なライセンスになります。詳細は省きますが、簡単にご説明いたしますと、中国国内に会社が必要で、中国企業が正規にICPライセンスを申請・取得・公開する運びとなります。
既に中国法人を持っている、もしくは中国国内にパートナー企業がいる場合はこれは最善策と言えるでしょう。ただ中国法人持っていない日本企業にとっては、態々中国語サイトの為に中国法人を作るのもなかなか馬鹿馬鹿しい話です。
香港サーバーも最善策
余裕のある企業なら、香港サーバーを使用するのもいいでしょう。
Google で「香港 サーバー」で検索すると色んな業者が出てきます。
高いですけど…
おすすめサーバー アリババクラウド
アリババクラウドのいいところは香港サーバーが使える事です。
その代わりサーバー料金が高い。
日本サーバーでも全然OK
とは言え、凄く重いサイトではない限り、日本のサーバーでも全然問題ないと思います。
日本の観光地や商品の公式サイトであれば、中国人はある程度離脱せず待つでしょう(多分…)
おすすめサーバー さくらのレンタルサーバー
さくらはこのサイトでも運用しており、実際使っている企業も多いと思います。
何故ここでお勧めなのかというと:
引用:さくらインターネット基本約款
賛否両論ではありますが、さくらインターネット社が中国インターネット環境に対するお気遣いが見えています。
例えばとあるサーバー業者で中国共産党を一生懸命非難するサイトがあり、中国当局に目をつけられた場合、そのサーバー業者が扱うすべてのサイトが中国でブロックされるリスクが出てきます。その意味では、さくらのレンタルサーバーは安心でしょう。
画像だけを中国のクラウドにアップするのもOK
即ちサイト自体は日本のサーバーにありますが、サイトが遅い原因になる画像は全て中国の写真クラウドサービスから引っ張ってくるやり方です。
▼ おすすめの有料写真クラウドです。
ネットイース
PICO
無料をお勧めしない理由は不安定であるのと、写真クラウド自体はそんなにお金かからないからです。
何かあったらサイトの写真リンクを全部貼り換えなきゃいけないので面倒ですよね。
但し、中国語が読めるスタッフが必要のと、少額ではありますが人民元の決済手段が必要なのが少々ハードルです。
その他の注意事項
自動翻訳は絶対にやるな!
偶に自動翻訳が不本意な意味合いに翻訳される場合があります。
その内容がもし中国を侮辱する意味になって、発覚されて炎上してしまう場合、はい、もう全部終わりです。
貴社の商品は10年以内に中国で売れなくなるでしょう…
絶対気を付けた方がいいです!
フォント事情
Htmlの記載
説明は省かせていただきますが、これに従って頂ければ問題ないです。
有料フォント注意
Adobeに入っている中国語フォントが、中国国内において有料の場合があります。
それをバナーなどの画像などで使用した場合、著作権侵害になってしまう場合があります。
是非気を付けましょう。
中国語向けWeb集客はやはりWechat
Wechatとは
中国ビジネスやられてる方は知らない方はいないと思いますが、簡単に説明しておくと、テンセント社が開発したインスタントメッセンジャーアプリであり、中国版のLINEと考えて頂けたらと思います。
スマホ持ってる中国人は誰もWechatアカウントを持ってると言って良いでしょう。
更にB2Cだけではなく、B2Bでも「中国人は名刺交換しない、wechatを交換するからだ」と言われるほどである。
公式アカウント作ろう
店舗がLINEで友達になってキャンペン情報やクーポン発行などと同じマーケティング手法で、Wechat公式アカウント作って中国観光客と友達になって、Wechat使って情報発信しましょう!
何故なら、日本のサーバーに置いてあるサイトは中国のBaidu検索エンジンでSEOをやるのは至難の業で、中国でWeb広告やるにしても相当コスト掛かります。
貴社の中国語サイトの更新情報やキャンペン情報・クーポンをWechat公式アカウント使ってお友達になってくれた中国人観光客に対し、メルマガ形式で情報発信する事は最もコスパーのいいWebマーケティング手法です!
Wechat公式アカウント(企業アカウント)は確かにハードルがありますが、別に個人のアカウントを公式アカウントの様に使用するのは問題ありません。
観光客は日本に来て買い物する際にお友達になってくれるので、そのアカウントの真偽を疑う理由はありません。
企業であればWeb担当者もしくは経営者が会社のスマホで個人Wechat申請して企業名に変えればいいし、店舗経営者が個人携帯電話で運用しても構いません。
一定規模の企業様が中国向けWebマーケティングにコストかけたいのであればやはり正式な公式アカウントの申請をお勧めします。中国語で恐縮ですが、下記リンクをご参照ください。この場合はやはり中国語が分かるWeb担当者が必要ですね。
Wechat Pay を導入しよう
中国二大電子決済の内の一つです。もう一つはアリペイ。
いま日本でもそこそこ導入されています、とても使いやすいです。僕は中国ビジネスもやっているので偶にWechat Pay で人民元を頂く場合があります。それを消費する為に、観光地近く(僕は浅草を拠点に活動していますので)のドン・キホーテやドラッグストアで日用品買ったり、Wechat Pay可能な飲食店でクライアントやパートナーと接待や打ち合わせしたりしています(笑)
使いやすさゆえに、インバウンド向け店舗が Wechat Pay 導入するだけで売り上げが3倍になる事例もあります。
Wechat Pay の良いところは、Webマーケティングにおいて上記の様にWechatアカウントを運用する訳ですし、Webマーケティング的に相性がいいです(やりやすいです)。
Wechat Pay の導入はこちら
Coiney
Univa pay
ミニプログラムは最強
余裕のある事業者は Wechat のミニプログラムの開発をしたらいいでしょう。
これは一言で言うと、最強な中国向けWebマーケティング手段でしょう。
中国語サイト制作ならお任せください
色々話しましたが、中国語サイトを運用したいが、Webの制作と翻訳両方やらないといけないがどのを頼めばいいか分からない、その場合は是非お任せください。
LSArtistは中小企業向けに中国語サイトの制作サービスも提供しています。
Webマーケティングは現時点日本市場を中心に行っていますが、中国向けのWebマーケティングも、サイト制作と付随して分かる知識をすべて使って協力させて頂きます。
この記事で語った注意事項は勿論、プロの中国語翻訳者でもあるため、中国語コンテンツの品質は必ず保証いたします。
ご相談お待ちしております。
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